予防接種

予防接種のイメージ写真

当院では、予防接種として子宮頸がんワクチンとインフルエンザの各種ワクチン接種を行っています。その他のワクチン接種を希望される方は、個別にご相談ください。

子宮頸がんワクチンとは

子宮頸がんの原因と言われているヒトパピローマウイルス(HPV)は100種類以上あると言われていますが、子宮頸がんを発症する全患者様の50~70%の原因とされる2種類のHPV(ヒトパピローマウイルス)、16型と18型に持続感染しないために行う予防接種が子宮頸がんワクチンです。
同ワクチンは定期接種のひとつで10代前半(小学6年生~高校1年生相当の女子)に行うことが推奨されています。

同ワクチンを接種することで、HPV感染率や前がん病変の頻度が接種をしていない方に比べて減少することはわかっています。ただ、2013年に接種後にみられる慢性疼痛など多様な症状が報告されたこともあったことから厚生労働省は積極的な推奨を差し控えていましたが、それ以降接種を積極的に行なった海外の国々での大規模報告では慢性疼痛などの症状と同ワクチン接種の因果関係は認められなかったという結果が出始めました。
さらに子宮頸がんの発症を大幅に改善したとの報告が出ました。この8年余りで日本の子宮頸がん発症数は他の先進国の国々に追い越されてさらに数が増加しています。そのような状況で2021年11月に厚労省は積極的推奨を再開いたしました。ですがワクチン接種を行うことによるリスクやメリットをよく考えてから受けられるようにしてください。もし副反応かなと感じたらすぐ当院にご連絡ください。

大阪での窓口は以下の通りになります。
1)大阪大学附属病院 15歳以下 小児科  16歳以上 婦人科 Tel 06-6879-5111 Fax 06-6879-5207
2)近畿大学付属病院 神経内科 患者支援センター Tel 072-366-0221 Fax 072-365-7161

大阪市のホームページもご参考ください。

ワクチンは3種類

現在日本では、3種類の子宮頸がんワクチン(2価、4価、9価)が認可されています。そのため接種する際はいずれか一つを選択する必要があります。

2価HPVワクチンとは、子宮頸がんから多く見つかるHPV16型と18型の感染を防ぐのに効果があるとされるワクチンです。一方の4価HPVワクチンは、HPV16型/18型に加えて、尖圭コンジローマの主要な原因とされるHPV6型/11型の感染も予防できるワクチンになります。シルガード9は2021年から開始になったワクチンでガーダシルの4価に加え、31/33/45/52/58型についても感染予防効果があります。

ちなみに、これらのワクチンを接種したからといって、子宮頸がんを発症する可能性がゼロになったわけではありません。そのため20歳を過ぎましたら、子宮頸がん検診は定期的に受けるようにしてください。

  接種間隔 公費助成
サーバリックス (2価ワクチン) 初回
接種後1ヶ月後
初回から6ヶ月後
あり
ガーダシル (4価ワクチン) 初回
接種後2ヶ月後
初回から6ヶ月後
あり
シルガード9 (9価ワクチン) 初回
接種後2ヶ月後
初回から6ヶ月後
あり

2023年4月からシルガード9も公費で受けられるようになりました。年齢によって2回の場合と3回の場合があります。当院は男性でもシルガード9をはじめHPVワクチンの接種可能です。

インフルエンザワクチンとは

インフルエンザの予防対策には、手洗い、うがいなどいろいろありますが、その中で最も有効と考えられているのがインフルエンザワクチンの予防接種です。ちなみに同ワクチンの効果の持続する期間を逆算して接種時期も考慮する必要があります。

流行時期というのがインフルエンザにはあるのですが、日本では毎年12月~翌3月頃がその時期とされています。
また同ワクチン1回の接種による持続期間は約5ヵ月、接種後にワクチンの効力が発揮されるまで約2週間が必要ということを勘案していくと、できるだけ高い効果を得るには、11月中旬頃までには接種するようにしてください。なお妊婦さんにも接種推奨です。