「帝王切開!」

  • 2023.11.07

久しぶりに帝王切開手術を行いました。

1年ぶりくらいでしょうか?

かつて大学病院で勤務していた頃は同門(同じ大学でかつて一緒に手術していた先生など)の諸先輩の先生がたから「今から帝王切開手術するんだけど時間合わせるから来てくれない?」などと電話で呼ばれて家や大学病院から車を飛ばして病院や医院に向かったものです。

それが当クリニックを開院してからというもの機会が減っていてこのまま帝王切開も忘れてしまうかもと思っていました。

そんな中ある開業先生から先日

「もし手術が必要になったら手伝ってもらえますか?」

と言われて

「いいですよ〜」

と答えていたものの

「実際に呼ばれることもないだろう」

とたかをくくっていました。

こう言ってはなんですが年いけば手術が皆上手いかと言われたらそういう訳でもなく中には手術が下手な先生もいるかもしれません。日々のトレーニングも重要ですから。

少なくとも私が手術の応援を頼むなら過去に数回一緒に手術を経験した先生の中からお願いすると思います。それはどんな力量か分かっているぶん安心だからです。

そんな中一度もお手合わせしたことのないこの先生から不意に

「今度手術お願いしたいのですが」

とお誘いメールをいただきまして、数分考えましたが、

「大丈夫です」

と返信したらトントン拍子にすすんで手術日となりました。

緊急手術の場合その場で病院に向かってある種勢いで手術ができるのであっという間に終わる感覚ですが予定手術となると前の日からソワソワして変な緊張感がありました。

かつて周産期センターでお仕事していた時には1日に4〜5件帝王切開することもありましたが特にソワソワすることもなかったのにと考えてみると手術メンバーが分かっているし手術室もいつもの場所だしなどあらゆることに想定内ということで緊張しなかっただろうと思い当たりました。(もちろん前置胎盤や双子や三つ子などでハイリスクな手術も日に1件くらいあり別の意味で細心の注意は必要としましたが)

どうやら初めての先生との手術でしかも初めての医院に出向いてというのが緊張感を生んでいるようでした。

完全アウェーの中でこちらのできることは少しでも早めに訪問してカルテを見せていただいたり、手術場やスタッフの雰囲気を確かめるくらいと開き直って出向いたところ思いの外フレンドリーなスタッフさんたちにこちらが驚かされました。中には当ブログをご覧になっている方もいらっしゃって大変居心地よくかつ和やかに手術まで待たせていただきました。

実は患者様以外で時々他の医院様や某有名クリニックのスタッフにも何人かお読みいただいているようで嬉しいやら恥ずかしいやら複雑ですが大変ありがとうございます😂

そして外来診察の途中で切り上げた院長先生がいらっしゃって手術が始まりました。

院長先生の帝王切開はとても手際よくかつ全く基本通りだったので手術は普通に終了しました。

今回自分の中での考察は2つありました。

1)自分は産婦人科医師として帝王切開は「体で覚えていて忘れることはまず無いな」ということ。

2)それにしても一度も一緒に手術したことのない医者を予定手術で呼ぶこの院長先生は「なかなか度胸があるな」ということ。

ホッとして病院を後にしました😂

もうこの場所は慣れましたのでまた機会があれば私でよければお手伝いさせていただければと思います。

院長先生の許可をいただいていないのでお名前は伏せていますが当院をご卒業されてもう何人もご出産でお世話になっているクリニックです。医院自体清潔感にあふれていて居心地の良さを感じさせる作りになっていて大阪市内でも人気の理由がわかった気がしました。

そんな素敵なこのクリニックのお名前が知りたい方は当院までお尋ねくださいませ!

当院は頑張るママを全力で応援いたします!

依岡寛和

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